人間の流動化

IT技術はその変化の速さで大きなインパクトを与えるだけではありません。
IT産業は、産業としての力を高め、そこに多くの人間を巻き込んでいきます。
数年前に、日本のIT産業は、自動車産業や建設業を売り上げでは追い抜いたと思います。IT産業は日本最大の産業なのです。また、就業人口でも、小売業、建設業には及びませんが、日本で三番目に大きな産業に成長しています。

こうした量的拡大は、一方ではこれまでIT産業に縁のなかった人たちをも、IT産業に引き入れるとともに、その変化の速さともあいまって、変化に対応するために業務の変更、職種の改廃、再配置といった、IT産業内部での大きな人間の流れを作り出しています。

こうした人間の巨大な規模での流動化に、IT産業は大きくかかわっています。
同時に、ここにこそ、教育が果たすべき役割が大きく広がっているのだと、僕は考えています。